皆さんは、十五夜といえば何を思い浮かべますか?満月を眺めながらお団子を食べる、という感じでしょうか?しかし、十五夜とはどんな意味なのかを知っている方はそんなに多くはないと思います。
また、「十五夜お月さん」という童謡があるのをご存知でしょうか。十五夜から連想される歌では「うさぎ うさぎ なに見てはねる~」の歌詞で知られている「うさぎ」という曲のほうが馴染み深いと思いますが、この「十五夜お月さん」は有名な詩人である野口雨情の作詞で広く知られている童謡です。
実は、この「十五夜お月さん」の歌詞の意味が、とても哀しい内容なのです。いったいどんな哀しい歌なのか、気になりませんか?
そこでこの記事では、十五夜の意味や過ごし方、童謡「十五夜お月さん」の歌詞の意味について、ご紹介したいと思います。
十五夜ってどんな意味があるの?
十五夜の意味は?
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十五夜とは9月15日ころに見られる満月のことを指しています。
月はだいたい30日の周期で満ち欠けを繰り返しますが、新月から満月まで15日ほどかかるので、満月の夜のことを十五夜というのです。
また、別の呼び方として、「中秋の名月」ともいいますね。秋の夜空は、1年のうちでも空気が澄んで、くっきりとした美しい満月を見ることができるので、昔からお月見が楽しまれてきました。
十五夜の由来は?
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平安時代には、十五夜に詩歌や管弦を楽しむという催しが貴族の間で行われていましたが、江戸時代には庶民の間に月見団子を供える風習が広がりました。秋の収穫を感謝する意味もあるようですね。
収穫された芋をお供えする地域もあるそうで、十五夜を「芋名月」と呼ぶ地域もあるそうですよ。
十五夜って毎年同じ日?
十五夜は旧暦の8月15日が基準なので、毎年少しずつ日付がずれてしまいます。
ちなみに、2016年はズバリ9月15日です!
それに、必ずその日が満月というわけでもないようす。満月になる日が2日程度前後するためです。ちなみに2016年の満月の日は9月17日だそうですよ。
十五夜の過ごし方は?
お供えもの
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縁側やベランダなど、月が見えるところに月見台(小テーブルなど)を置いて、その上に三方(さんぽう)を置き、月見団子(地域によっては里芋など)、果物、すすき等を飾ります。
お団子や里芋は、収穫への感謝を表しています。すすきは稲穂のかわりで、神様を招くための依り代を表しているそうです。
月を眺めながら・・・
照明をすこし暗めにして、窓際で月を眺めながら、家族で食事してみるのはいかがでしょうか?昔からの伝統を、今の時代に合うように形を変えつつ、未来へ伝えていくのも私たちの務めですよね。
十五夜お月さんの歌の意味は?
十五夜お月さんの歌詞
- 十五夜お月さん 御機嫌(ごきげん)さん
婆(ばあ)やは お暇(いとま)とりました - 十五夜お月さん 妹は
田舎へ 貰(も)られてゆきました - 十五夜お月さん 母(かか)さんに
も一度 わたしは逢いたいな
十五夜お月さんの歌の意味
この歌は、一家離散した家族の女の子が、十五夜の月に話しかけている様子を表しています。1番の歌詞では、ばあや(お手伝いさん)がいなくなって、2番では妹と離れ離れになり、3番では病気で死んでしまった母親にもう一度会いたいと願っています。
1920年(大正9年)に発表されたのですが、この時代、このように没落して一家離散する家族も珍しくなかったのでしょう。作詞家の野口雨情が、離婚により子どもと離別した経験がこのような歌詞を書かせたのではないかとも言われています。
改めて歌詞の意味を考えると、ひとりぼっちの女の子がかわいそうで、心にしみてきますね。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
電気もまだない時代、夜の闇を照らす十五夜の美しい明かりは、人々の心をも明るく照らしてくれたことでしょう。家族と離れ離れになった女の子のこともなぐさめてくれたに違いありません。
そんな昔に思いをはせながら、十五夜の夜を楽しんでみてくださいね♪