妊娠して、安定期に入るまでは、なかなか実感しにくいこともあり、無理をしてしまいがちです。
そんな時、お腹が痛くなることもあり、不安を感じることもあるかもしれませんが、この症状、結構多くの妊婦さんが経験しています。
今回は、妊娠中のお腹の張りや、痛みについて、その原因と対処法をまとめてみました。
妊娠中よくあるお腹の張りについて
妊娠ライフは、10か月ほど続きますが、その間に、「なんだかお腹が痛い」「急にお腹が張ってきた」「圧迫感がある」といった声を多く聞きます。
痛さの差はありますが、妊婦ライフ中には、誰もが経験することです。
もちろん、誰でも経験することなら、我慢しなくては…、気にしちゃいけない…なんて必要以上に頑張り過ぎないでくださいね。
お腹の張りが続くというのは、同時に、何とも言われぬ鈍痛が続いたりもします。その間不安な気持ちになってしまうかもしれませんが、それを上手に乗り切る方法もあります。
ただし、出血などが伴ってしまうと、お腹の赤ちゃんにも大きな影響がありますから、すぐに医療機関で診察を受けましょう。
また、お腹の痛みや張りは、本当に個人差があるので、タイミングや痛みや張りの強さは一概にいえません。子宮収縮は誰にでも起こりうることですが、その時の張りや痛みに気が付きにくいという人もいます。
逆にお腹の痛みや張りがないからと言って、お腹の赤ちゃんは大丈夫かしら?と、不安になることはありませんよ。
妊娠中にお腹の張りの原因は?
さて、妊婦さんの多くが体験する、妊娠中のお腹の痛みや張りですが、どうして起こってしまうのでしょうか?
妊娠すると、当然のように、赤ちゃんの生活スペースである子宮は、その成長とともに大きくなります。
大きくなっていく子宮と、お腹の引っ張り合いによって、張りや痛みを感じるのです。
お腹の痛みや、張りは、妊娠の周期によっても変わってきます。妊娠初期は下腹部や足の付け根が痛いと感じることが多く、中期になるとおへその周りの張りを感じることが多いようです。また、後期になると、大きくなった子宮とお腹を支えようと、下腹部や足の付け根が痛くなることがあります。
また、妊娠すると便秘になりがちな妊婦さんも増えてきますが、便秘状態もお腹の張りや痛みを誘発します。
それ以外にも、体の急激な変化によるストレスなども、無意識に緊張状態を作ってしまうので、子宮の収縮などによって痛みや張りといった症状になります。
妊娠中にお腹の張りを感じた時の対処法
いくつかの要因で、妊婦さんはお腹の痛みや張りを感じることが多くなります。子宮が収縮して痛みを伴うと、その中にいる赤ちゃんも実は、辛くなることもあるようです。
ですから、痛みや張りを感じたら、可能な限り対処するようにしましょう。
まず、痛みや張りを感じたら、無理をしないで安静にするのが一番です。自宅にいるときに痛みや張りを感じたら、横になって休息してください。
外出先であれば、座れる場所を確保し、横になれなくとも、ゆっくりお腹をさすって、大きく深呼吸をしながら、痛みや張りが落ち着くまで待ちましょう。
妊娠中は腰痛ベルトや腹帯などをしていることが多いですが、痛みや張りを感じたら、それらは緩められるようにしておきましょう。
妊娠中の痛みや張りは、誰にでも起こりうることですが、できるだけ最小限に食い止められるよう、日ごろから以下の点に気を遣ってみてください。
- 無理をしない
- ストレスをためない
- 体を冷やさない
- 便秘をしない
子宮の収縮を伴った生理的な痛みであれば、安静にすることで収まることがほとんどですから大丈夫ですよ。
妊娠中にお腹の張りを感じた時の注意点
生理的な痛みであれば、安静にして深呼吸をすることで、ある程度の時間で収まりますが、安静にしても一向に収まらない、どんどん痛みが激しくなってくる、また、しょっちゅう同じように痛みや張りが繰り返される時は注意が必要です。
定期の妊婦健診のときに、その旨はしっかり伝えましょう。また、不安を抱えたままだと、そのこと自体がストレスの原因になってしまうので、痛みや張りが起こりやすくなります。担当医には気軽に相談しましょう。
出産が近くなると、人によっては、張りや痛みは頻繁に起こってくることもありますので、その時は慌てないように。
初めての妊娠だと、「胎動」ということが分からないこともあるようです。ちょうどお腹の赤ちゃんが動き出したりする頃に、胎動と知らずに、張りや腹痛と勘違いすることもあるようです。
逆に本当に痛みや張りを、胎動と勘違いしたまま放置しておくと、切迫流産や切迫早産などにつながりかねません。
張りや痛みを感じたら、やはり安静にして、様子を見ることが一番です。
胎動の場合、お腹のあちこちが痛くなることが多く、痛い部分以外はお腹が柔らかいのが特徴ですが、張りの場合は、お腹全体がパンパンになって、固くなるので、違いは分かると思います。
もし、お腹の張りや痛みに伴って、少量でもおりものに混ざって出血などが確認されたら、医療機関を受診してください。
陣痛が始まっていれば、おしるしや膣の炎症で出血はみられますが、それ以外は、出血することは考えられません。
お腹の痛み、お腹の張り、そしてそれ以外に出血や胎動の減少などが見られると、一刻を争う事態になりかねませんので、自分の体の状態には常に耳を傾けるようにしましょう。
おわりに
赤ちゃんを待ち望むカップルにとって、妊娠は、とっても幸せなことですよね。プレママにとっては、やはり体内に新しい別の命を授かるわけですから、うれしいだけでなく、日々変化していく体に戸惑いを感じることも多いでしょう。
妊娠していなければ、腹痛などは薬を飲んでしまおうと気軽に考えてしまいますが、一人の体ではない状態になってしまうと、どうしよう、赤ちゃん大丈夫かな…という不安が先立ってしまうかもしれませんね。
ママの不安は、お腹の赤ちゃんにも伝わってしまうこともあります。
でも、今回ご紹介した対処法や注意点などを参考にしながら、まずは冷静に対応するようにしましょうね。