引き続き、理科の自由研究の題材に困っている中学生や親御さんに向けて、1日で簡単にできてしまう実験のテーマを紹介していきます。
今回は夕焼け空の赤さをペットボトルで再現してみる実験です。幼い頃、誰もが一度は「なんで空って青いの?」、「なんで夕方になると赤くなるの?」とお家の人に訊いたことがあるでしょう。
そして、この質問、大人の側からすると、光の屈折がどうのこうの昔習った記憶はあるんだけど、明確に答えられなくて困ってしまうんですよね…。
身近なのに意外と知らない夕焼け空。学期が始まるとキレイな空をゆっくり眺める余裕もなくなってしまいますから、ぜひ、今回のペットボトル実験と合わせて空の観察もしてみてくださいね。
難易度:★☆☆☆☆
夕焼け空はなぜ赤い?
用意するもの
・水
・フローリング用ワックス
・小さじ
・懐中電灯
・鏡
懐中電灯は、光が放射線状に広がるものよりも狭い範囲をしっかり照らせるものが向いています。
鏡はなくても大丈夫ですが、あるとSTEP.2.の実験様子を観察しやすくなります。幅が2Lペットボトルより大きいものを使いましょう。
STEP.1.空の色の変化を観察する
まずは、空を観察して夕焼けの様子を確かめてみましょう。できれば、何日か続けて観察し、どれくらいの時間に夕焼けが始まるのか、色の濃さとその日の気象条件にどんな関連があるのかなどを書き留めておくとよいでしょう。
STEP2.水とワックス液の入ったペットボトルに光を当てて光の色を見る
さて、ここからが実験です。ペットボトルの中の水を大気、フローリング用ワックスを大気中のちり、懐中電灯を太陽に見立てます。
まず、ペットボトルに小さじ2杯分のフローリング用ワックスを入れ、水で満たしてしっかりとキャップを閉めます。
これを横にし、部屋を暗くして懐中電灯の光をペットボトルにあてます。垂直に光を当てたり、斜めからあてたりさまざまな角度で光をあてて、どんな色に見えるか調べてみましょう。
このとき、ペットボトルの後ろに鏡を置くと観察しやすくなります。
実験のヒントとして、太陽は南中時の高度は高いですが、夕焼けの頃の太陽は高度が低いですよね。その辺りに着目して実験し、記録を取りましょう。
※色んな角度から光を当ててみよう!
STEP.3.水の透明度によるちがいを調べる
今度は、空気中のちりと夕焼け空との関係を調べます。澄んだ空と濁った空で、夕焼けの色に違いはあるのでしょうか。
STEP.1.のペットボトルはそのままに、他にフローリング用ワックスの量を変えたものを用意します。下記の量のワックスを入れた後、水でペットボトルを満たしてください。
イ. 小さじ2(STEP.1.で使用したもの)
ウ. 小さじ3
エ. 小さじ4
見分けがつきやすいように、ペットボトルのキャップに記号を書いておくといいでしょう。
そして、この4本のペットボトルを使って、STEP.2.同様、暗くした部屋で横にしたペットボトルにさまざまな角度から光をあて、どの条件で夕焼け空のようにキレイな色の変化が見られるのかを確かめてみましょう。
おわりに
今回は夕焼け空にまつわる実験を紹介しましたが、いかがでしたか。
化学の実験の方がそれっぽいというか、カッコイイ実験ができる気もしますが、夏休みは身近な自然に親しむのにちょうどいいですよね。特に、都市部に住んでいると、改めて空を見る機会なんてなかなかありません。
実験自体は家にあるものを使用して、簡単に短時間でできてしまいます。ぜひ、実験の前後には夕焼け空の実物も観察してみてくださいね。その写真を添えると、レポートも素敵に仕上がると思いますよ。