私が子供のころは、お正月に食べ過ぎた胃腸を労わるために、学校が始まるあたりに、春の七草を入れたお粥を食べていました。
おばあちゃんが、お粥を作りながら、「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ七草って言うんだよ」なんて、教えてくれたので、自然に覚えたものです。
今では、スーパーなどでも、その季節になると、かわいいカゴに入ってワンパックで売られていますよね。
ところで、秋にも七草が存在しているのはご存知でしょうか?
春と違って、秋の七草は食材にはなりません。だから、スーパーで気軽に見かけることもないので、覚えてない!そもそも知らない!という方も多いはず。
実は、秋の七草は、草花なんですよ。桜を見れば春を感じ、ヒマワリを見たら夏を感じる、草花を愛でる心は日本人らしさを思わずにはいられません。
今年は今のうちから秋の七草をばっちり覚えて、大人の教養を増やしてみませんか?イラストや歌を活用して、少しでも覚えやすい方法を探してみました!
秋の七草とは
そもそも、春の七草は、冬に摂りにくいビタミンやミネラル豊富な野菜を、お粥に入れて栄養を摂る昔からの知恵です。
では秋の七草はどのような目的があるのでしょう?
萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 姫部志 また藤袴 朝貌の花
上の二句、有名な歌人 山上憶良が詠んだものです。この句が、今の秋の七草の由来ともいわれています。
野に咲く草花を鑑賞して、季節を感じ、歌を詠む、最先端の技術をもった現代では考えられない、優雅な遊びですよね。
では、古来の方々の思いと共に、秋の七草をばっちり覚えていきましょう!
五感で覚える秋の七草
イラストで覚えてみよう!
まずは、イラストで覚える方法です。下のイラストをみてください。
植物の名前を言われて、すぐに「あ!あれね」などと浮かべば、とっくに秋の七草も知っている人でしょう。
でも、名前は聞いたことあるけど、見たことない、あるいは、名前も初耳だという人のために、まず、目で覚えましょう。イラストだとわかりにくいなという人は、画像検索もあわせて見ると、さらに記憶に定着しやすくなります。
歌で覚えてみよう!
次は耳から入るのも、手っ取り早くて、忘れにくい方法です。子供のころは替え歌などで、よく言葉を覚えたことありませんか?
テレビでもリズムネタなどが流行っており、一度耳に残ると、何気ない時でもつい口ずさんでしまいますよね。それを利用して、一気に覚えてしまいましょう。参考までに歌で覚える動画のサイトを紹介します。
語呂合わせや俳句調で覚えてみよう!
語呂合わせや、俳句調で覚えるというやり方もあります。草花の名前も覚えやすい順番がありますよね。春の七草なども、俳句調のリズムで覚えたという人も多いようです。
語呂合わせは、頭文字だけを使って自分の覚えやすい言葉で、芋ずる式に思い出すやり方です。
例えば、せっかく選んだ洋服を、「ダサいね」と笑われたので、「服は着直す」というシチュエーションを浮かべて、次のようにしてみました。
く(クズ)
は(ハギ)
き(キキョウ)
な(ナデシコ)
お(オミナエシ)
す(すすき)
俳句調だと、ハギ・キキョウ クズ・フジバカマ オミナエシ オバナ(すすき)・ナデシコ 秋の七草 となります。
あとは、ひたすら、念仏のように唱えていくと、確実に覚えられますよ!
おわりに
夏休みに入ったと思ったら、街ではバーゲンセールと共に、秋色のコーディネートもちらほら見え始めています。暑さを倍増させる蝉の声を聴くのも、長くないかもしれませんね。
残暑が残りつつも、夜には虫の音が心地よくなるのも、もうすぐそこでしょう。今年は秋の七草をしっかり覚えて、本物を探しにいくプチ旅行などを計画してみてはいかがでしょうか!