カレンダーをめくる枚数も今年もあと少し!という季節になると、いろいろなイベントの準備に追われる毎日になるかと思います。
特にお正月の準備は、おせち料理に頭を悩ませてしまうことがありますが、同時に、正月飾りや鏡餅などの準備も必要になってきますよね。
1年に1度のことなので、毎年あやふやになってしまうことがあります。
それが、鏡餅のことです。お正月飾りは、クリスマスリースをしまう頃でいいかなと思うんです。
鏡餅って、いつからいつまで飾るのか? 飾る日にちって決まっているの? ちゃんとした意味を知っている? など、縁起物である鏡餅のあれこれについて、しっかり調べてみました。
鏡餅はなぜ飾る?
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日本は無宗教の人が多いと思いますが、何かお願い事をするとき神社に行ったりしますよね。無宗教といっても、神話などで古くから八百万の神様が身近にあったことは間違いありません。
その中でも、より身近にあったのが、年神様でした。年神様は、各家庭が1年を無事過ごせるように、お正月になると高い山から下りてきてくださる、と信じられてきました。
鏡餅は、そんな年神様をお迎えするための、おもてなしのために用意されたともいわれています。
丸い二つのお餅を飾るのは、丸には「円満」という思いが込められ、それを二つ用意するので、「重ね重ね円満に過ごせるように」という意味になります。
鏡餅のことを、お供え餅とも言いますよね。1年を見守ってくださる年神様が気持ちよくお正月を過ごせるように用意されたお供え物と解釈されることが一般的です。
鏡餅のお飾りは決まっているの?
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このように、年神様へのお供えとして、準備すべき鏡餅ですが、その飾りにも名称があります。
今では、セットになった鏡餅もあるので、住宅事情に合わせて飾っても良いと思いますが、正式な飾り方も覚えておくと、どこに行っても困りません。
- お餅を乗せる台は「三宝」と呼ばれており、正式には木製でできています。
- お持ちの下に敷いてある、赤で縁取られた用紙を「四方紅」と呼ばれます。
- シダのような緑の葉が「裏白」と呼ばれます。
- 紅白で順番に折られている用紙が「御幣」と呼ばれています。
- お餅の頭上に置くのは「橙」ですが、みかんでもOKです。
- 橙の後ろには小さな扇を飾ります。
これらはそれぞれ縁起の良いもので、子孫繁栄や夫婦円満、無病長寿などの願いを込めたものになっています。
鏡餅を飾る期間は?
鏡餅を飾る期間は、年明け前の28日から1月11日までと言われています。
12月の28日は、その日までに飾ると良いと言われているので、多少早くても構わないでしょう。
ただし、29日は「九(苦)もち」と呼ばれ、縁起が悪い日とされるので、その日から飾るのは避けた方が良いですね。
鏡餅には、飾っている間、年神様の力が宿っているとも考えられています。ですから、鏡開きに皆でお餅をいただくのは、そんなパワーをおすそ分けしてもらうという意味も込められているのです。
ただし、地域によっては、鏡開きの前に鏡餅を下げてしまうこともあるようです。その地域ごとの風習もその由縁とあわせて調べてみると良いですね。
おわりに
私が小さな子供の頃は、年末になると、自宅でお餅をついて、鏡餅用に丸くしたものを、まず飾っていたのをなんとなく覚えています。
でも、大きくなるころには、市販のパックに入った「なんちゃって鏡餅」的なもので済ませることが多くなった気がします。
時代が移り変わって、個人宅では臼や杵でお餅をつかなくなってしまうかもしれませんが、年神様は、きっと太古の昔から変わらず見守っていてくれているのでしょう。
その気持ちを忘れないように、鏡餅の意味をずっと伝えていくことは、とても大切なことかもしれませんね。