日中は暖かくても、朝晩はすっかり冷え込んでくる季節になりましたね。そんな寒い日が増える頃は、やはりエアコンの暖房が活躍してくれます。
最近のエアコンは、省エネタイプっていうけれど、やはり気になるのは電気代です。
エアコンの暖房にかかる電気代について、実はつけっぱなしにした方が、節約や節電になるって話も聞いたことありませんか?
今回はそのあたりをまとめてみました。
エアコン暖房の電気代はこまめに切った方がお得!は昔の話
冬の暖房器具は、様々種類が出ていますよね。部屋の大きさや家族構成、使い勝手などを考えながら、選ぶのが一般的です。
各部屋に置いておくなら、やはり夏冬兼用のエアコンになるでしょう。
扇風機や電気ストーブのように、季節が終われば収納される家電に比べ、部屋の上部にスペースがあれば、取り付けられますから、エアコンが選ばれるのもうなずけます。
冬の暖房費のことを考えると、エアコンのスイッチは部屋が暖かくなったら、こまめに入り切りした方が、断然節約できる!と思われていたのは、実は遠い昔の話なのです。
電気を使えば、当然電気代はかかりますから、光熱費がぐんと上がる冬は大変と思います。しかし、電気代の節約のために、寒さを我慢して、かえって体調を崩していたら、本末転倒です。
最近は、エアコンはつけっぱなしの方がお得?!なんて都市伝説のような話題も増えてきました。
電気をずっと使う方が、こまめにオフするより節約できるなんて、ちょっと考えられないし、実験するのも電気代の請求書を見るまで恐ろしいですよね。
でも、この「つけっぱなしの方がお得」話には、ある程度の条件があるようです。逆に、その条件をクリアできれば、快適な冬生活が遅れるのではないでしょうか?
エアコンの暖房電気代はつけっぱなしの方が節約になる?
結論から言うと、エアコンの暖房は、つけっぱなしの方が節約できます。ただし、いくつか条件がありまして、そのあたりを詳しく解説していきますね。
まず、使わない電力は、こまめに消す方が基本的には省エネにはなります。それは待機電力との関係があるようで、使ってもいないのに電力を消費する家電などは、節電タップなどを利用すると良いようです。
しかし、エアコンの場合、一番電力を使うのが、立ち上がりの時なのです。室温を設定温度にまでもっていこうと、パワー全開で働くので、ここが一番電力を使うことになります。
設定した室温になってしまえば、それを保つために、安定時になるため、電力をフルパワーにすることはなく、少ない電力で稼働するということになります。
実際、暖房の電気代はどれくらいかかっている?
数字で見てみると、立ち上がりの時の電力は、900w~1300w使用して、何とか設定温度にしようと頑張ってくれます。
その後、設定温度にさえなれば、あとは200w~300w程度の力でずっと働いてくれるので、たとえ使い続けても、トータル的にはびっくりするような消費電力にはならないということです。
エアコンのスペック表を例に挙げますと、
680w(110~1895w)という製品の場合
安定時は110wで運転しますが、フルパワーだと1895wですよ、ということなのです。
スイッチを入れて、目標となる設定温度にするまで、もし1時間かかったら、それまで1895wの電力を必要としますから、電気料金を計算してみると…。
1895w×1時間×電気料金(25円/kw)=47.375円(1時間毎)
一方室温が安定してからは110wしかかからないので、その後の1時間は、
110w×1時間×電気料金(25円/kw)=2.75円(1時間毎)
という感じになります。安定した以降の電気代はとても節約になっていることが分かりますよね。起動時の1時間で、安定時の約17時間分の電気代を使ってしまっていることになります。
機種によって最小値と最大値は変わりますが、その差が大きければ、やはり一度つけたら、つけっぱなしの方が暖房の電気代は節約になるということですね。
暖かくなったから、オフにして、寒くなったらまたつけるなんてことを繰り返すと、一々室温が下がってしまい、何度も最大の電力で暖房を使ってしまうことになるのです。
それだと、トータル電力は高くなってしまうので、節約するのが難しくなってしまいます。
暖房をつけっぱなしにすると電気代が高くなるエアコンがある?
こまめにオンオフすることで、逆にエアコンは暖房代が節約できなくなってしまう…。という原理はわかりましたよね。
上記での計算方法は、あくまでも数字上だけの計算式なので、外気温と設定温度の差があるような極寒な時は、フルパワーの時間も変わってくるので、本当の電気代は変動してきます。
それでも、最初のフルパワーさえ過ぎてしまえば、安定時のエアコンの暖房電気代はかなり節約できるといえます。
ですから、つけっぱなしの方が、結果、節約につながっていくということになります。
ただ、ここで気を付けなければいけないのが、「どのエアコンでもつけっぱなしの方が得」というわけではないということ。
メーカーによって違うの?
これは、メーカーによって違うというわけではありません。もちろん、省エネ機能は各メーカーによって変わってきますから、購入時にお財布と相談しながら決めればよいことです。
では、どんなエアコンがつけっぱなしをしてはいけないかというと、ずばり、「古いエアコン」です。
省エネ機能はここ数年でぐんとアップしています。エアコンのつけっぱなしの方が省エネになると聞いたからと言って、古いエアコンをつけっぱなしにしたら、電力の浪費になりかねません。
省エネ機能がついていないものは、つけっぱなしはやめましょうね。
暖房をつけっぱなしにするなら、こんな点に気を付けて!
「我が家のエアコンは、比較的新しく、省エネタイプだ!」ということで、つけっぱなしにしてみようと思った時、また、古いエアコンから省エネタイプに買い替えるときなどは、以下の点に注意が必要です。
買い替えの時、取り付ける部屋の広さに合ったものを!
買い替える際は、取り付ける部屋の広さに合ったものを選ぶようにしてください。でないと常時フルパワーで稼働することになることもあるため、この状態でつけっぱなしにすれば1日で1ヶ月分の電気代が来てしまうなんてことにもあります。
自宅は木造?鉄筋コンクリート造?
店頭でエアコンの対応広さが「6畳~12畳」などとあった場合、6畳は木造住宅用で12畳は鉄筋コンクリート造り用です。
木造住宅は鉄筋コンクリートの家とくらべて気密性が低いため、入り込む外気の量が多いのです。つまり、木造住宅を暖めるのは鉄筋コンクリートの家とくらべてパワーが必要になるというわけですね。
木造住宅の場合、思っている以上に外気を取り込んでしまっている場合もあるので、この場合には暖房をつけっぱなしにするのは注意が必要です。
つけっぱなしの場合、フィルターが汚れやすい!
エアコンをつけっぱなしにすると、フィルターが汚れやすくなります。
フィルターが汚れると、省エネ機能が2割も落ちてしまうので、こまめに掃除をするか、お掃除機能のついたエアコンを選ぶようにしましょう。
おわりに
私は昔からエアコンの風が結構苦手でした。夏の冷房も冬の暖房もです。やはり暖をとるなら、目で見ても暖かなストーブがお気に入りでした。
昔に比べて、ここ何年かは灯油も高騰し、暖かいとはいえ、ストーブだけに頼るのも厳しくなり、最新のエアコンに買い替えてみました。
昔のイメージと違い、体に良さそうな温風が部屋の中をきちんと循環してくれて、快適な室温を保たれているのです。
家電の進化はすごいと思うと同時に、自分の感覚も常にバージョンアップしていかなきゃ、お得に過ごせないな~と思いました!