年末まで残り2ケ月となりました。本当に早いですね・・・。お正月を迎える準備をもう始めてる!という方も、いらっしゃる頃でしょう。
ところで、皆さんはお正月に門松は飾りますか?しめ縄やしめ飾りは飾ることがあっても、さすがに門松はお店や会社の入り口でしか見かけることはありませんよね。
しかも、この時期は家族や親類の集まりが多いため、どうしてもお節など食の方に力が入ってしまいがちですが、実は門松を飾るのにはとても深い意味があったのです。
今日は門松の意味や、いつまで飾るのかなど、門松について紹介します!
門松ってな~に?
門松とは、お正月の時期に門口に立てる生木でできた松飾りことです。イメージは植木鉢みたいなものに斜め切りにした竹が刺さっている…そう、それです!
「松飾」や「立松」とも呼ばれ、生命や長寿の象徴である松が縁起ある樹として、お正月に松を自宅へ持ち帰ったという平安時代の習慣が、門松の由来です。
門松を飾る意味
正月飾りには、「鏡餅」「しめ飾り」「門松」の3つがあるとされます。
その中でも「門松」は、昔から歳神の依り代といわれており、歳神の宿す神聖な場所と考えられてきました。
歳神とは門松を目印としてお正月に地上に降り立ち、それぞれの家へ実りをもたらす神様のことです。歳神を家に無事迎え入れるため、室町時代に門松を玄関に飾る風習が生まれたとされています。
ちなみに、鏡餅は歳神へのお供えもの、しめ飾りは現世と神域を隔てるもので、
神聖な場所に悪いものを寄せ付けないよう結界の意味があります。
なぜ門松には竹を使うの?
出典:howcollect.jp
竹のイメージが強いのですが門松ですが、松を中心にサカキや栗、椿など数種類混ぜたりと地方によって用いる木や呼ばれ方も違っていて、一様ではありません。ただ、中世以降から竹を用いることが多くなったようです。
竹を一緒に飾るようになった理由は定かではありませんが、徳川家康が武田信玄に三方ヶ原の戦いで敗北した念が、真横切りの「寸胴」や斜め切りの「そぎ」に込められて、竹を用いた門松が定着した説があります。
いつまで飾るの?
お正月の準備が始まる12月13日以降に飾るとされ、準備期間中であればいつでも問題ありません。
ただし、12月29日に飾るのは、29の音が二重苦となるため縁起が悪い、9が付く日は苦待ちを連想させるとしてタブーとされています。31日も翌日に新年を迎えるため一夜飾りと言われ、良くありません。
よって、一般的にお正月の準備期間の最終日とされる12月28日がベストでしょう。
しまう時期は?
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正月飾りは松の内と言われる大正月、1月7日まで飾るのが一般的です。
一方で古くは小正月の1月15日までが松の内とされている地方もあり、これまた場所によって違いがありますが、お正月気分を引きずらず身を引き締めるためにも、1月10日までには遅くとも片付けるのが良さそうですね。
しまった後はどうするの?
自分で処分する方法もありますが、神聖なものなので神社のどんど焼きで焚いて貰うのがベストでしょう。どんど焼きが行われる日も地域により異なりますが、小正月に実施しているところが多いようです。
門松をしまってから、どんど焼きまでは乱雑に扱わず新聞紙などに丁寧に包んで保管してください。
さいごに
あまり意識していない正月飾り一つにも、ちゃんと意味が込められていることが分かりました。きっと祝箸やお屠蘇などお正月にまつわる端々すべてに様々な意味がありそうで、日本人としては興味深いです。
昔と違って核家族が増え、後世に伝わっていくべきものが薄れ行くことも多くあるかもしれませんが、日本独特の文化はしっかり受け継いで、これからも大事にしていきたいものですね。