出産後に自分の身体で気になること、心配なことはありませんか?
乳房の張り具合や、子宮にまだ残る膨らみ、生理の再開、会陰石切開の跡に続いている足のむくみなど、みなさん不安や疑問が数多くあると思います・・・
その中でも今回は、初潮を迎えてから毎月欠かさず当たり前にあり、妊娠を機になくなった、出産後の生理の再開について取り上げます。
「早く再開してほしい!」「再開しないでほしい!」とそれぞれ想いがあることでしょう。産後、いつからどう生理が再開されるのか、そのカラクリを詳しくみていきます。
母乳で子育てしている間は生理が再開しないって本当?!
一般的に母乳での育児をしている間は、生理が再開しにくいとされます。
要因は、「プロラクチン」と呼ばれる排卵を抑えるホルモンが、母乳を与えている間、多く分泌されるためです。
ただし、一日の授乳回数が少ない、授乳時間が短い、ホルモンの活動が活発になる夜に授乳しないなどの場合は、比較的生理の再開が早い傾向にあります。
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また母乳育児でないママにおいては、ホルモンのバランスの関係で母乳のママより生理の再開が早く訪れます。
出産後の生理再開は統計上、平均で約14カ月後と言われていますが、産後8カ月ほどで概ね7割の女性が再開しているようです。
生理再開の前兆ってあるの?
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出産後も、約80%の女性が経験したことのある前兆で「そろそろ来るかな~」と感じられる方が多いようです。おおむね生理開始の一週間程前からプロスタグランジンというホルモンの分泌が活発となり、生理開始の兆候が出始めます。
具体的には「月経前症候群」と呼ばれている、胸の張り・肌荒れ・下腹部や腰が痛む・食欲の増進・頭痛・肩こり・便秘などです。
身体に思い当たる不調が現れたら、生理再開のサインかもしれません。「急に来ちゃった!」と慌てないためにも、あらかじめ生理用品の準備を行い、心に余裕をもって久々の生理再開の日を迎えたいですね。
出産後の生理は以前と違う?
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生理周期の不順や血液量に変化が見られることがあります。
生理の周期は25~38日・期間は3-7日が正常とされていますが、出産後の身体は分娩や育児の疲労などが重なり大きなダメージを受けています。
そのため24日以下の周期となる頻発月経や、逆に39日以上の間隔となる稀発月経などの乱れが発生することがあります。
また出産後の生理では、無排卵月経排卵となる割合が高くなります。特に再開直後の生理において女性の約30%が無排卵となり、その間の血液量は少ないという傾向がみられます。
しかし3回目の生理を迎える頃には、無排卵月経排卵の割合は約5%まで低下し、徐々に血液量や周期は安定していきます。
おわりに
産後の生理再開のタイミングは、育児ストレスや疲労、またホルモンバランスに大きく関係するため個人差があり、「生理がまだ再開しない・・・」「3カ月後に来た・・・」など人それぞれ、あまり気にする必要はないようです。
すぐに次のお子さんを望んでおられる女性にとっては、生理の再開を心待ちされていることでしょう。
でも出産に育児、ストレスを抱えながら山ほどの家事もこなさなくてはいけないママの身体は、元気に見えても大きな負担がかかっていることが多いため、生理がまた来る日に備えて身体をできるだけ休めてあげることが大切です。
心待ちにしている人も、そうでない人も、生理は必ず再開します!気にしすぎないことが一番ですが、ネットなどで多くの情報が交錯する中、嫌でも人と比べてしまうこともあります。
もし、どうしても不安や心配が消えない時は一人で悩まないで病院や専門家に相談しましょう。何でもない!という声を聞ければ、それだけで安心しますから。